ミュージカル・ゴシック ポーの一族(2021)

 

今回はだいぶスパンが短く更新です。前回に少し書いた「ポーの一族」の感想を書き綴ろうと思います。だいぶ長文になってしまったので、お暇な方は読んでみてくださるとありがたいです。

 

 

ミュージカル・ゴシック「ポーの一族
無事に大千秋楽の公演が終わりました。
キャスト、スタッフの皆様、お疲れ様でした。

1月から2月末までのおよそ2ヶ月に渡り、大阪・東京・愛知(名古屋)で公演されてきたこの公演。
このコロナ禍の中、誰も体調を崩さず、日々健康に気をつけながら過ごし、1公演も欠けることなく大千秋楽まで走り抜けてくださったこと、心より感謝します。


さて。私は生と配信で合計5回、観劇しました。
千葉くんが出演するという理由だけで観劇を決めたこの舞台。千葉くんがミュージカル初挑戦というように、私も実はミュージカル観劇が初めてでした。
どちらかというとミュージカルには苦手意識があり、観劇前は「ちゃんと見れるだろうか、世界観に浸れるだろうか」という不安がありました。
いざ、始まってみるとそんな不安はどこへやら。始まってすぐ、ステージの階段の踊場中央でスポットライトを浴びて佇むエドガーこと明日海りおさん。
その時、全身鳥肌が立って「これが宝塚の力…!」と思ったのでした。宝塚歌劇ももちろん見たことがなかったので、勝手にそう思ってしまいました。
そしてなにより、そのあと出てくるアランこと我が推し千葉雄大さん。彼が出てきたとき私が思ったのは「アランだ!!!!アランがいる!!!!」でした。
舞台を見る前に興味本位で原作を電子書籍で読んでいたこともあり、役者ではなくそのキャラとして舞台上の方たちのことを見ていました。
後に思ったのが「私は千葉くんを見にきたつもりだったが、実際千葉くんを見たのはカーテンコールのときだけだった。上演中は千葉くんはいなかった。」でした。それほどに、この舞台は「ポーの一族」の世界観で溢れていました。

お話としましては、一切年を取らない、そして死なない、通称"バンパネラ"の一族「ポーの一族」の少年エドガーが、義理の両親と実の妹と旅をし、そこで生意気だが純粋な少年アランと出会うーー。
ざっくりしたあらすじはこんな感じ。原作の始まりはエドガーとアランの出会いの過程から始まります。舞台ではエドガーが"バンパネラ"になった経緯など時系列でお話が進んでいくので原作を知らずとも分かるようになっていました。
人間時代のエドガーとバンパネラエドガーで全然演じ方が違っていて単純にすごい、と思ったものです。
アランも最後の、本当に最後の一瞬だけ"バンパネラ"のアランなのですが、それをあの目だけで現してしまう千葉雄大という俳優…恐ろしいものです…。

 

ストレートプレイと呼ばれる通常の舞台しか見たことがなかった私にとって、このミュージカルでのちょっとしたケンカシーンを見たとき、こんなに優雅な動きでケンカって現せるんだなと思ったことを思い出しました。普通に争ってるシーンもあったけど、少年たちのちょっとしたケンカシーンがほぼ痛々しくなくて「はぁ…ケンカシーンまで耽美なのかこの世界は…」と息を漏らしてしまったものです。
ケンカシーンとはまた別ですが、エドガーが若干無理にアランを仲間に引き入れようとするシーン。あのシーンで、エドガーの影に両肩押さえられて身体を撫でられて少しずり落ちるアラン、というシーンがあるのだが、あのシーンは何回見ても私の性癖に刺さってしまい、そのシーンを見るたびに私はひとり悶えて死にそうになっていました。そのときのアランの表情含めてたまらないのです……。あれだけで4日は生き延びられる…。

 

ところで、生で見たときは分かってたつもりなのですが、配信だとどうも、「生演奏の生歌声」と思えない現象が起こりまして。何故そうなるのかと言いますと、皆さん安定した歌声だからなのですね。でもよくよく考えたら全員生歌なんですよね、当たり前なんですが。

しかしそこで、ミュージカル初挑戦の千葉アランの生歌!ここでようやく「生歌」だと気付くんです。前見たときより格段に上手に、というか最初から上手だと私は思っていましたが、なんだか堂々と、そして安定感も増しているのです。これを見るたびに思わされるのだから、千葉くんは一体どこまでいってしまわれるのかと思うほどでした。
ただ、初期の初々しいアランの歌声でもアランの不安定な心情とマッチしていてとても良かったと思います。
最後のエドガーとアランによる「時の輪」のハモりなんて、もう涙なしには見れません。アランの低音がとても耳に心地良かったです。エドガーは言わずもがな。

 

 

脈絡もなく書き綴ってみました。全くまとまらなくてすみません。
見ごたえのある、それでいて劇中で出てくる「エナジィ」を分けてもらえたような気持ちになる舞台でした。
本当に見れて良かった。これが初めて千葉くんを拝めた舞台で良かった。明日海りおさんを知れて良かった。ミュージカルの良さを知れて良かった。
推しの数が多ければ多いほど、色んな良い作品、人に出会えるのだなと改めて思いました。

ポーの一族」本当にお疲れ様でした。ありがとうございました!!!

今回はこれにて!