マスターピース~傑作を君に~

 

お久しぶりです。3ヶ月ぐらいあきましたね。そのうちにもいくつか舞台を見れました。

さぁ、今日はそうです。TEAM NACS第17回公演「スターピース~傑作を君に~」の感想です。

まずは4月に大阪で見たときにしたためていた感想文(メモのようなもの)を張り付けます。

ネタバレ満載ですのでご注意を。↓

 

 

 

 

 

 

 

2021.4.5、大阪からスタートしました。

TEAM NACS 第17回公演
スターピース~傑作を君に~

「PARAMUSHIR」から3年ぶり、そしてTEAM NACS結成25周年のこの年に開幕しました。
これを書いている今日は大阪千秋楽。無事に最後の札幌公演まで終えられるよう祈るばかりです。

まず、事前にグッズを買い、パンフレットをパラパラと見る程度にして観劇しました。
パンフレットには特に舞台に関するネタバレは一切ないので先に読んでいても大丈夫だったな、とあとから思いました。舞台に関して載っていることとすれば、メンバーの役名ぐらい。
なんだかちょっと変わった役名だったのは面白かった。

さて、舞台の感想を。
舞台で映画を見た。という表現が1番しっくりくる。

それと、パンフレットに載ってる役の他に全員女中役もやるんだけど、安田さんに関してはこちらの女中役がメインだったんじゃないかとさえ思いました。

個人の役について。
森崎くん:諸澤さん/木崎さん(女中)
ザ!森崎博之!!!って感じ。悪童のときのような「闇」を感じる、普段のイメージと対極にあるような役ではなく、本当に普段のイメージ通りのような陽気な役で、このご時世も影響するのか、すごく安心した。
それでもその陽気な性格から出されるとは思えないキレイな文章作ったときの文章のキレイさのギャップにはキュンとした。
女中の役の方もおせっかいなお姉さんって感じでかわいかった。ひとり頭巾かぶってるのも良かった。

安田くん:乙骨さん/高田あきさん/おはな(シナリオのヒロイン)
まず乙骨さんの、おはな(執筆中シナリオのヒロイン)のセリフの棒読み具合に「ああ、やっぱりこの人(安田くん)は天才だ」と思った。素人の『演技してるつもりなんだけどどう聞いても棒読みにしか聞こえない読み方』が出来るのは本当に尊敬するしすごい技術だと思う。
乙骨さんとあきさん、髪型から姿勢から声からなにからなにまで全く違う。乙骨さんは本当に苦労が耐えずそれでいて報われず、負のオーラを背負ってる感じなのに対し、あきさんは清楚で可憐で華奢で品も良く育ちも良く先輩女中たちにもダメなことはダメだと言える女性。芯が通っている。灰島先生にも「映画なら伝えなくても分かるかもしれないけれど、私は伝えてもらわなければ分かりません」と、なんとまぁドキドキさせることをズバッとおっしゃるのか…。思わせぶっといて最後一世一代の大告白した灰島先生をフるのサイコーですけどね…。
最後の最後は『おはな』として登場。白地に小さなお花の柄が控えめにちりばめられた着物を着て、赤い番傘をさして。
灰島先生とおはな、赤い番傘に二人並んで寄り添って歩く後ろ姿が本当に本当にキレイな映画のワンシーンを見ているようだった。いや、見せていただいた。そのときに感じたのが灰島さんとおはなの体格差。おはなが本当に華奢な女性で守ってあげたくなるような、そんな風に見えた。安田くん、あなたは体格を変えられるのか……???(宇宙猫の顔)

戸次さん:茶山(さやま)さん/年配の女中(役名不明)
顔がいい(決めゼリフ)。それと、この役のために中学生以来に刈り上げヘアスタイルにされたようで、本当に似合ってた。ゆえに刈り上げスタイルを見たことがなかったので新鮮でもあった。
若手の映画会社のプロデューサーという役どころ。なので先生たちの監視役といいつつ、最後に企画打ちきりを伝えるときの苦悶の表情やセリフからも分かるけど、本当に先生たちのシナリオを楽しみにされてたんだろうなと思った。昔は作家志望だったというのも関係してるだろうな。灰島さんの色恋の相談にもちゃんと応対してくれるし偵察もしてくれるし、本当に先生たちのことならなんでもするほど信頼してたんだろうな、と。
年配の女中さんのあの盗み読みした原稿に意見書いちゃおうとか勝手なことしようとする感じ、まさにおばちゃんそのものだなって思いました(多少の偏見)。

洋ちゃん:灰島さん/小泉さん(女中)
相変わらずの脚の長さ。腰の位置がおかしい(褒めてる)。
本当に真面目で不器用でかわいい人。色恋に疎いけど、恋愛映画のシナリオをと言われればしっかり考えて考えて考えて書き上げようとする先生。そんな先生が恋をしてしまうのがあきさん。色恋に疎いがゆえに挙動も不審になったり少しのことで不安になってヤキモチ焼いたりしてしまう不器用さがまたかわいい。色恋もだがシナリオの方も、真面目にこもって書いていたけど風呂に入って気を抜いてみたり散歩に出てみたりして少しずつ変わっていくのがまた良かった。最後にはあきさんに焚き付けられたのもあるけどシナリオライターらしく、読み合わせのようにあきさんに映画に誘う流れから一世一代の大告白をする。フラれてしまうけど、それを経験したことで先生はまた大きく変わられたんじゃないかなと。
最後の『おはな』との再会のシーンは桜が舞う中、あの日から月日が流れてからの再会で、あのシナリオを考えていたときの終わり方でこの舞台が終わったのが本当に良かった。趣がありました。
女中の小泉さんは髪の毛のピンがかわいかった。灰島先生に会いたいのにいつもすれ違うのは最高に面白かった(同じだからね)。

音尾さん:猫屋さん/ヒゲの女中(役名不明)
ストーリーテラー。てやんでぇ!って感じの喋り方、潔くて良い。
実は大部屋俳優だったという過去もまた良き。諸澤さんとはまた違うベクトルの陽気さで、だけどこの人もまた先生たちのシナリオを楽しみにしていたひとり。読み合わせに付き合ったりお風呂の用意したり(仕事なのもあるけど)、なんだかんだで先生たちにすごく協力してくれていた。「猫ちゃん!」なんて愛称も付けられるぐらいフレンドリーな役だったなと。
ヒゲの女中、どう考えても出オチ要員だった。笑った。ああいう人いるいる、って感じ。圧がすごい、でもかわいいしなんなら1番好きなキャラ(あきさん抜いた女中衆の中で)。

この個人の感想の長さの違いから分かるように、私は長年ナックス本公演の女性キャラで1番好きなのは下荒井の郁代さん(音尾さん)だったんだけど、ついにそれが塗り替えられましたね。あきさん(安田くん)に。
あとやはり異性の役を見れるというのは少人数での舞台ならではなのかなと改めて思いました。
よく考えたらナックス本公演(円盤化してるもの)で安田くんと洋ちゃんは今回初めて女性役を演じたのではなかろうか?私の記憶にはないので。

 

 

以上が4月時点での感想(メモ)です。おおよそ合ってますね。それにしてもすごい長文になりました。

そんな今日6/6、つい先ほど札幌での大千秋楽が終わりました。本当にこのご時世に、ひとつの公演も欠けることなくやり遂げられたことは素晴らしいものです。メンバーはもちろんスタッフさん方も並々ならぬ努力をされた結果だと思います。我々観客も気を抜かず感染対策をきっちりした結果でもあるのではないかとも思いたいです。

いつもなら、大千秋楽というのは「これでもう見れないのか」という悲しみが結構割合を占めていたりするのですが、今回に限っては悲しさももちろんあれど、「無事に終えられてなにより」という気持ちの方が大きいように思います。

やはりエンターテイメントというものはこの世に必要不可欠なんだと改めて思いました。この舞台を見た翌日はどれだけ目の前が明るく感じられたか。コロナ禍で暗いニュースの飛び交う中、ひとつホッと出来る娯楽。

 

本当に本当に本当に!!!!!

お疲れ様でした!!!!!そしてありがとうございました!!!!!