ミュージカル 東京ラブストーリー 感想

 

 

先日梅田でミュージカル「東京ラブストーリー」を観劇してきました。「鎌倉殿の13人」で源実朝を演じていた柿澤さんの歌声を聴きたいという一心で見に行きました。

皆さんご存知あの「東京ラブストーリー」のミュージカルです。しかし私は全く話を知りませんでした。母親から当時のドラマの結末を聞いてはいましたが、「もしかしたら違う結末になるかも?」なんて淡い期待を抱いていました。たぶん、ドラマと同じような結末で終わったと思います。(ドラマ未視聴なので確証はない)

本当に心底、話だけが受け入れられませんでした。私には合わなかったなぁ。原作とかキャラクター全員が好きな人はあんまり読むのオススメしません。以下ネタバレも含みますのでご注意を。

 

 

 

話の内容はともかく、ミュージカルに苦手意識のある私ですが、すごく楽しく見ることが出来た。だからこそ純粋に話を楽しみ、結果不完全燃焼になったということだなぁ。それだけ物語の世界へ引き込まれたということ。

柿澤さんの歌声目当てで行ったけど、さすがこちらが本職の方、ものすごい素敵な歌声でした。実朝の和歌のように、静かに歌の語尾をか細く伸ばしたり、かと思えば力強く歌い終わりにかけてものすごい声量で歌い上げるなんていう歌い方もされてて、歌での表現力が恐ろしいなと思った。(語彙力)

ちょこちょこと面白いところもあるし、ツッコむときの声量がバカでかくて好き。(褒めてる)例の名台詞「カーンチ!自主規制」って言われたときの表情も良かった!!!いいなぁ、その顔!!こういうのは演劇ならではの演出だよなぁなんて思いながら双眼鏡から覗いてた。

あとやっぱりリカ役の笹本さんがすごかった。「24時間私を見てて」っていう気持ちの歌があるんだけど、これ普通に言葉で言われるとめちゃくちゃ怖いけど、切なげに儚く、でも訴えるように、ひとりのときにこの気持ちを歌にして歌うのよ。悲しい…。カンチお前さんよぉ……。ってなる。

三上は本当にあの…自業自得なんで。ほいほい女性と関係を持ったばっかりに本当の想い人(さとみ)と両想いになるも、君には女性がまとわりつくからさとみが不安になって出て行かれるっていう。けどそのときに寄ってきた(?)長崎さんとくっつくっていう。半ば略奪のように。なんなん。

まぁそういうさとみも黙って三上の元を離れて外でしくしく泣いてるときにたまたまカンチ(リカと付き合ってるの知ってる)が通って慰めてもらうとはどういう神経だという話ですけれども。なんで抱きつくんですかーーー????えーーー?????そしてその様子をたまたまリカに見られないでもらえませんかねーーーー???カーンチ???(激ギレ)おめぇ仕事場でリカにベタベタされたときに「誰かに見られたら…」とか照れてたのにさとみの危機には外であろうと気にしないってか!!!えっ!!!(怖い)

 

1回落ち着こうね私。

 

カンチもさとみも結構似た者同士で、はっきりものを言えないんだけど、相手を傷付けたくないんだよね。それが相手を傷付けてるんだけど。あとね、はっきり別れたわけでもなくアメリカに行ってしまったリカとは自然消滅みたいになってるときにさとみに告白して付き合うことになるのは順番おかしいからな、カンチとさとみ??下手したら沼に沈むぞ?(それは沼部の話)

それでしばらくしてリカが帰ってきて、まずさとみのところに行ってさとみと話するんだけどさ、さとみがカンチのことを「永尾くん」から「完治くん」て呼んでることに絶対気付いたし傷付いたよね。リカ頭いいと思うから。そのあとさとみに「カンチに「約束のことは忘れて」って伝えて」って言うの、最後の悪あがきよね。さとみには分からんけどカンチには分かる、さとみ的にはモヤるやつ。でもまぁさとみもちゃんとそのまま伝えたところは偉いね。そしてその約束を思い出したカンチも偉い。

それで約束の地、アフタートークで柿澤さんが「八幡宮の鳥居だと思って演じてる」と言ってた(ww)愛媛の鳥居がある海辺でリカとカンチは再会するのね。そこでちゃんとお別れするんだけど、最後に1回カンチに抱きついて「まだ離れたくない」って明るく言いつつもカンチから離れるの偉すぎるよリカ…。なにおめぇは抱きつかれてニヤニヤしてんだカンチ。いるはずもねえ公暁を出してやろうか(それは鎌倉殿)。

まぁそんなこんなでおいらたちはこの町(東京)で生きていくぜ!っていう場面で終わるんだけど、ここにリカの姿はないんだよなぁ。それで終わるのが本当に消化不良の不完全燃焼。

もうねぇ、カーテンコールになってスタオベになってるんだけど納得いかなさすぎて「拍手したら終わってしまうがもう話は終わってる、話はともかく舞台としては皆さん素晴らしかったから拍手したいけど、この舞台がこのまま終わってしまう!!!」という葛藤と共に半分泣きながらスタオベ&拍手をしてました。

本当にさぁ、1幕の途中までで良かったんよ、話は!カンチ&リカ、三上&さとみで良かったのよ。カンチとリカのかわいらしい感じの恋人の雰囲気良かったよ。そのままで良かったよ。カンチさぁ……。

とまぁとんでもない感想を並べましたけど、近頃のようにハピエンドラマばっかりじゃないんだぜ、より現実みのあるどろどろドラマだぜ!と言われた気がしますよ。

 

フィクションぐらい夢見させてくれ!!!!!!!

 

これドラマ放送された当時にSNSがあったらどんな騒ぎになったんだろうなぁと、ふと思った。あまりにも私の気持ちが暴れすぎててどうしようもなかったので今回ブログを書いて鎮静させました。

今年最後の観劇がかなり衝撃的な舞台でしたけど、楽しかった。満足です。そして今回で、ミュージカル苦手意識もなくなったような気がします。

そのきっかけになったこの作品には感謝ですし、それを見たいと思わせる程魅力的な実朝を演じた柿澤さんに出会えたことが本当に幸運でした。

カンチに対してキレすぎてるけど柿澤さん目当てで見に行ったのは本当ですしアフタートークの柿澤さんには大いに笑いました。

 

 

 

今回はこれにて!

たぶん今年最後のブログかも!皆さん良いお年を!